「えがないえほん」という絵本のレビューです。
4、5歳くらいの幼児向けに絵本を探しているお父さんお母さんには、参考になるかなと思います。
私は、2週間に一回は図書館に通い、寝る前など可能な日には読み聞かせをして、はや9年ほど。
今まで手に取った絵本や児童書の中から、良い意味も悪い意味も含めて、心が動いた本のレビューをしています。
今回は、「えがないえほん」という題名からして気になる絵本のレビューです。
目次
「えがないえほん」の概要
もともと2014年にアメリカで発売され、その後日本語訳版として、2017年に発売された絵本です。
原作は、B・J・ノヴァクさんというアメリカの方。コメディアン、俳優、脚本家などの経歴があり、多才です。
初の絵本でありながら、ニューヨークタイムズ・ベストセラーとなったそう。
そんな絵本を、ミュージシャン&マジシャン&翻訳家である大友 剛(おおとも たけし)が翻訳したもの。
当然、英語と日本語だと違うので、日本語向けに最適化して訳したんだそうですよ。
内容的には、その名のごとく、絵がない絵本。
謎かけのような名前ですが、絵がなく字だけで構成されています。
文章の力だけで子供たちを爆笑に導く、絵本の枠を超えた本なんです。
「えがないえほん」の感想
一言で言えば、「全力の読み聞かせに最適な本」と言えます。
「えがないえほん」を読んでみて、主観的に感じたこの本の特徴を、サクッとまとめると、
言葉の力で子どもの気をひく本
まず、「絵本は絵がある本」という認識をうらぎることで、「絵がない」ということ自体が、「え?どういうこと」と興味をそそる効果があります。
そして、絵がない分、文章で子供の気をひくことに専念しています。
言い回しとか、子どもが好きそうな言葉を使ったりとか。
そして、文章によって、読み手の感情、例えば、戸惑いなんかを引きだすことで、聴く人に興味を与えます。
たしかに、文字の大小や色使いで魅せているところもあり、その点は「絵」に近いですが、基本的には「言葉の力」で子どもの気をひく本ですね。
「絵を使わない」と決めたことにより、言葉の力が強調された本です。
大爆笑を引き起こす
「えがないえほん」は、ぜひ読み聞かせして欲しいのですが、子どもは大爆笑します。
子どもが一人で読む前に、断然読み聞かせしてからの方が面白いと思います。
なぜなら、読み手の読み方が面白さを引き出す本だから。
これは、読み聞かせがうまいから面白い、とかではなく、初見のたどたどしい感じがさらに面白くすることもあります。
そして、ある程度「言葉」というのがわかる年齢、たとえば4、5歳くらいの子が面白いのかな、と思います。
「その言葉は、大人は使わないよねえー」とか、なんとなくわかる年齢の方が、その言葉の面白さがわかるからだと思います。
字の勉強になる
絵本の中は、字だけです。
読み聞かせをして、「この本面白い」と思うと、子どもは自然と自分で読もうとします。
うちの子も、読み聞かせをした直後に、自分で読み始めました。
ひらがなの読みを学ぶ時期に読んであげるといいかもしれませんね。
さいごに
「えがないえほん」は、全力の読み聞かせに最適な本です。
全力で読み聞かせれば、それなりの反応が帰ってきます。
全力で読んでお子さんが反応なかったら、ちょっと寒くなっちゃいますけど。
でも、全力で読んだ方が、子供も面白いかなと思います。
実際どんな絵本か気になったら、手にとってみてください。
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